に書いたが、今回決まった住民投票の投票方式には関しては大きな懸念が2つある。
「合併問題・新市名の同時投票」「新市名の単記投票」である。
●「合併の是非」と(合併が前提の)「新市名」を同時に投票することで、「合併ありき」の印象を住民に与えて、安易に合併賛成に向かわせかねないこと。
2月11日の中日新聞知多版でも
住民:『合併が前提のアンケートと、合併そのものを考える場の住民投票を住民が混同してしまうのでは』と指摘されている。
住民:『同じ日に二つを実施するのは、アンケートの存在が町民を安易に合併賛成に向かわせる可能性もあり、問題がある」
確かに、『合併の是非』と『新市名』は主従の関係であり、同時に問うには異質のものだ。新市名は合併の争点にもなるから、候補を一つに決めて住民投票で合併の是非を問うか、もしくはその住民投票で合併が決まったら、改めて新市名アンケートを行って新市名を決めるのがいいと思う。
新市名アンケートでは新市名のどれにも○を打たずに、白紙で投票することも出来る。だけれど、新市名候補を12個並べた投票用紙を渡されて「どれかを選んでね」と言われたら、普通の人ならどれかに○を打ちたくなってしまうのが普通のリアクションだ。「合併に反対なので新市名は選びません」という選択肢をもうひとつもうけて欲しいものだ。
合併協議会のメンバーは、基本的には合併を推進したい人たちだと思う。合併にはいろいろなメリットも確かに多い。3月で締め切られる合併特例法での合併特例債が今回、合併を急いでいる最大の理由と言っていいだろう。
しかし、「南セントレア市」が一旦撤回されて、他のいろいろな問題が見えやすくなってきた。合併後の行政・社会福祉サービスの統廃合、合併特例債数十億円の使い道、この地域のメインの観光ビジネスの今後・・・現在、このブログに併設の掲示板ではそのあたりの「新市名」以外の側面から今回の合併についていろいろな議論が行われているが、本当に合併がいいのかどうかは様々な問題があるようだ。
何度も言うが、自分は合併に賛成でも反対でもない。しかし、このやり方はアンフェアではないのか? あれだけ「南セントレア市」をごり押ししていた合併協議会会長も、この投票方法で納得したことも頷ける。
先述の中日新聞の記事では、合併協議会は「詳細は今後詰めていくが、アンケート会場を、投票所と別のエリアに設け、住民投票後に答える方式にするなど、投票に影響がないよう配慮する」としているようだ。だけどそんな小手先のやり方ではこのアンフェアさは解消できないと思う。
(追記)
この「同時投票の」件に関して、両町の住民の方々から、合併協議会に対して2月14日に異議申し立てが行われました。この件に関するエントリーはこちら。
※「同時投票:新市名アンケートで候補が多数(12)な上に「単記投票」票が分散してしまい、きちんと民意を反映できるか疑問なこと」については別エントリーをアップしました。
河和口の海岸にある海の家。海水浴シーズンを待ちわびる
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2月27日 合併住民投票・新市名アンケートにむけて